大阪経済大学の常深颯太は、高い制球力と見づらいフォームを武器に試合を作る左腕だ。
下級生の頃からエース格として登板し、安定した成績を残してきた。180センチ80キロの身体にも厚みがあり、大学生投手としてはある程度完成された部類に入ると思う。
最大の魅力は、四球が少ないだけではなく、左右の打者に対して内角まで投げ切れる実戦的なコントロール。小さなテイクバックから腕が急に出てくるフォームも打者には見づらく、球速以上にタイミングを取りにくい。
一方で、ストレートに強い球威はなく、変化球にも絶対的な決め球はない。普段は安定しているが、ランナーを背負って崩れ始めると、連打を受けて一イニングにまとめて失点する怖さがある。
コントロールAを付けられるほど完成度は高い。それでも先発として全幅の信頼を置くには、もう一つ足りない。
今回は、そんな常深颯太をパワプロ風に能力査定していく。

現時点での指名順位予想:4位前後。本線は5位指名
プロでの起用予想:先発が本線。救援起用も可能
※評価は記事作成時点のものです。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 常深颯太 |
| 所属 | 大阪経済大学 |
| ポジション | 投手 |
| 身長・体重 | 180cm・80kg |
| 投打 | 左投左打 |
| フォーム | オーバースロー |
| 最高球速 | 148km/h |
| 主な起用 | 先発 |
| 選手タイプ | 小島和哉 |
能力査定

パワプロ風査定表
| 能力 | 査定 |
|---|---|
| 球速 | 148km/h |
| コントロール | A |
| スタミナ | B |
| フォーム | オーバースロー |
| 先発適性 | ◎ |
| 救援適性 | ○ |
コントロールはA評価。
単にストライクを取れるというだけではなく、左打者のインハイ、右打者のインローまで投げ切り、内外を広く使えている。カウントが悪くなっても慌てず、必要な場面では簡単にストライクを取れる点も評価した。
スタミナはBの前半くらい。完投型というより、基本は5回から6回を安定して投げ、調子が良ければ7回までつなぐイメージだ。
変化球査定
| 球種 | 評価・用途 |
|---|---|
| ストレート | 最速148km/h。フォームの見づらさで差し込ませる |
| スライダー | 横方向へ逃げていく一般的なスライダー |
| スラーブ | 横に曲がりながら落ちる。変化球の中心 |
| フォーク | ストライクゾーンから低めへ落として空振りを狙う |
| ナックルカーブ | 大きな変化と速度差で目線を変える |
| ファストチェンジ | 右打者の外へ逃がすアクセント |
変化球は多彩だが、球種が多いことと、圧倒的な決め球を持っていることは別だ。
現状で最も信頼できるのはスラーブ。横に曲がりながら最後に落ちる球で、空振りを奪うボールとして使えている。
スラーブとは別に横系のスライダーも投げている。カットボールとされる場合もあるが、映像では横の変化が大きく、今回はスライダーと判断した。
フォークは低めへ投げ切ることで空振りを取れている。圧倒的な落差ではないが、制球力と組み合わせることで球を良く見せている。
特殊能力
| 青特殊能力 | 赤特殊能力 | 緑特殊能力 |
|---|---|---|
| 対左打者C | ノビE | 調子安定 |
| 球持ち○ | スロースターター | |
| 低め○ | 軽い球 | |
| 内角攻め | 対ランナー× | |
| クロスファイヤー | 乱調 |
「調子安定」と「乱調」を同時に付けている。
シーズンを通して見れば、大きく成績を崩しにくい投手だと思う。一方、一試合の中では突然制球が乱れ、一イニングにまとめて失点することがある。
長期的な安定感と、試合中に起こる急な崩れ方は別の問題として評価した。
査定のポイント
常深の査定で軸になったのは、次の二点だ。
高い制球力と見づらいフォームで、安定して試合を作れること。
一度崩れた時に、流れを止めるだけの球威や決め球がないこと。
良い時の完成度は高い。再現性のあるフォームから低めと内角を丁寧に突き、ストレートと変化球をバランス良く使えている。
ただし、その丁寧な投球が乱れた時に、力勝負へ切り替えることが難しい。
この二面性が、常深を評価するうえで最も重要なポイントになる。
ボールの出どころが見えにくい独特なフォーム
ワインドアップでは、ゆっくりと足を上げてから小さなテイクバックへ入る。
左腕が身体の後ろに隠れ、最後に腕だけがピュッと出てくるため、打者からはリリースが見えにくい。大きく腕を振っているようには見えないが、打者が少し差し込まれる場面も確認できた。
ゆっくりした足の上げ方と、腕が出てくる速さの差もタイミングを取りづらくしている。
力感を抑えたフォームを毎回ほとんど同じ形で繰り返せており、この再現性が高い制球力につながっていると思う。
最大の武器は実戦的なコントロール
常深は、左右を問わず内角へ積極的に投げ込んでいる。
左打者にはインハイ、右打者にはインローを使い、打者を簡単に踏み込ませない。少し甘くなれば危険な場所だが、そこへ投げ切れるのが強みだ。
内角を見せてから外の変化球を使うことで、ストライクゾーンを広く見せられている。
カウントを悪くしてもバタバタせず、必要な時にはゾーン内へ投げてストライクを取れる。四球の少なさだけでなく、実際の投げ分けまで含めてコントロールAとした。
148キロでも球威で押すストレートではない
最高球速は148km/h。左腕として数字は十分だが、ストレート自体に強い球威は感じなかった。
打者を差し込ませているのは、ボールそのものの強さよりも、フォームの見づらさと腕が急に出てくるタイミングだと思う。
球速で力任せに押し込むのではなく、打者の反応を遅らせて振り遅れる形を作るストレートだ。
そのため、コースへ投げ切れている間は抑えられるが、真ん中寄りへ入ると強打者には捉えられる可能性が高い。
球威のある投手なら、多少甘くてもファウルや凡打にできる。しかし常深は、コントロールの良さで球の弱さを補っている。
今の制球力をプロでも維持できるかが、ストレートを生かす条件になる。
多彩な変化球を制球力で生かす
常深の変化球は、一球だけで打者を圧倒するタイプではない。
スラーブ、スライダー、フォーク、ナックルカーブ、ファストチェンジを使い分け、相手やカウントに合わせて投球を組み立てている。
ストレートも変化球も、単体の球質だけで勝負するのではなく、高い制球力と組み合わせることで成立している。
低めへ集めてゴロを打たせることもできれば、コースと球種の組み合わせで三振を奪うこともできる。
派手さはないが、打者を一人ずつ粘り強く打ち取っていく左腕だ。
長所|先発として試合を組み立てられる完成度
常深の長所は、先発として投球を組み立てる能力の高さにある。
狙ったコースへ投げ切れる制球力があり、内角も怖がらず使える。変化球も一通りそろっているため、ストレートだけに頼る必要がない。
身体にも厚みがあり、大学生としてある程度出来上がっている。大幅な肉体改造をしなければ投げられない素材型ではなく、プロ入り後も比較的早い段階から実戦へ入れる可能性がある。
下位指名で獲得できる先発候補としては、分かりやすい魅力を持った投手だと思う。
課題|崩れた時に流れを止められない
最も気になるのは、ランナーを出してからの投球だ。
走者がいない時はフォームも制球も安定しているが、セットポジションになるとボールがばらつく場面が見られる。
失点する時も、一本打たれて終わるのではなく、そこから連打を受けて一イニングにまとめて点を取られることが多い。
普段は精密機械のようにコースへ投げているが、ランナーを背負うと急に接触不良を起こす時がある。
さらに、崩れた時に強いストレートでファウルを取ったり、圧倒的な決め球で三振を奪ったりすることが難しい。
丁寧なコントロールで投球を成立させているからこそ、その丁寧さを失った時に立て直す方法が少ない。
ここが、コントロールAでも先発として全幅の信頼を置きにくい理由だ。
プロでの役割イメージ
プロでは先発が本線だと思う。
短いイニングで一気に出力を上げるタイプではなく、多彩な球種と制球力を使いながら打者を一巡、二巡と抑えていく方が持ち味を生かしやすい。
ローテーションの後ろで5回から6回を安定して投げ、状態が良ければ7回までつなぐ。そんな先発像が合っている。
救援で使えないわけではないが、短いイニングで打者を力でねじ伏せるリリーフより、ゲームメイク型の先発として育てたい。
崩れた時に踏みとどまれる球を作れれば、先発としての信頼度は大きく変わってくる。
誰タイプ?|小島和哉
選手タイプは、千葉ロッテマリーンズの小島和哉。
もちろん、現時点で同じ能力という意味ではない。
圧倒的な速球で押すのではなく、内角も使いながら左右のコースへ投げ分け、変化球とのバランスでイニングを重ねていく。投球の方向性と、プロで目指す役割が近いと感じた。
常深の方が、小さなテイクバックで腕の出どころを隠す特徴は強い。
それでも、一つのボールだけに頼らず、投球全体の完成度で先発として試合を作る左腕という点では、小島が最もしっくりくる。
まとめ
常深颯太は、高い制球力と見づらいフォームを武器に試合を作る完成度の高い左腕だ。
左右の内角まで投げ切り、多彩な変化球を低めへ集める投球は、大学生投手としてよくまとまっている。
その一方で、ストレートに強い球威はなく、絶対的な決め球も持っていない。ランナーを出して崩れ始めた時に、投球を立て直せない怖さも残る。
指名順位は4位前後と予想するが、他の候補との兼ね合いを考えれば5位が自然なところだと思う。
コントロールとフォームの見づらさは、プロでも武器になる可能性がある。
あとは悪い流れを自分で止められる球を作れるか。
そこを克服できれば、下位指名からローテーションへ入る左腕になっても不思議ではない。


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