奈良大学附属高校の新城楓雅は、190センチ84キロの体格から最速150キロを投げる大型右腕だ。
杉本真滉を擁する智弁学園に引導を渡し、奈良大会を勝ち抜いたことで一気に注目を集めた。高校生でこのサイズと球速を持っている時点で、素材としての魅力は大きい。
ただし、現状は150キロを安定して操れる投手ではない。フォームの再現性が低く、ストレートも変化球も高めへ抜けたり、引っかけて左下へ外れたりする。球種は一通り持っているが、プロでそのまま武器になる球もまだ見当たらない。
持っているエンジンの最大値は大きい。しかし、投手としての完成度はほぼない。
すぐに結果を求めるのではなく、身体作りとフォーム作りから数年かけて育てたい、ゴリゴリの原石だ。

現時点での指名順位予想:5位以下の支配下下位から育成指名
プロでの起用予想:先発候補。長期育成が前提
※評価は記事作成時点のものです。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 新城楓雅 |
| 所属 | 奈良大学附属高校 |
| ポジション | 投手 |
| 身長・体重 | 190cm・84kg |
| 投打 | 右投右打 |
| フォーム | スリークォーター |
| 最高球速 | 150km/h |
| 主な起用 | 先発 |
| 選手タイプ | 達孝太 |
能力査定

パワプロ風査定表
| 能力 | 査定 |
|---|---|
| 球速 | 150km/h |
| コントロール | F |
| スタミナ | E |
| フォーム | スリークォーター |
| 先発適性 | ◎ |
| 救援適性 | ○ |
最速150キロは高校生として大きな魅力だが、毎球同じ強さで投げられているわけではない。
フォームの再現性が低く、リリース位置もまだ安定していない。強いボールが来た直後に、勢いのない球が抜けていく場面も見られる。
コントロールはF評価。大型投手として破綻しているほど悪くはなく、大体はゾーン周辺へ投げ込めている。ただし、狙ったコースへ投げ切るというより、ゾーン内でばらけながら球威で勝負するタイプだ。
変化球査定
| 球種 | 評価・用途 |
|---|---|
| ストレート | 最速150km/h。強さにばらつきがある |
| スライダー | 現状では最も使えているが、決め球と呼べるほどではない |
| パワーカーブ | 本人はカーブとしているが、縦スライダーに近い変化 |
| フォーク | 将来的な決め球候補。現状は引っかける球が多い |
| チェンジアップ | 球種の一つとして投げている段階 |
変化球は一通り持っているが、現状は「変化球もいろいろ投げられます」という高校生レベルの投球だ。
スライダーは変化球の中ではまだ使えている。横方向へ曲がり、高校生相手には有効だが、空振りを量産するほどのキレはない。
カーブは、本人はカーブとしているようだが、映像ではあまり曲がらない縦スライダーのように見えた。大きな速度差を作る球でも、目線を変えるほど大きく曲がる球でもなく、本来のカーブの用途では使いにくい。
今後は、150キロのストレートと明確な緩急を作れる、本格的に遅いカーブが欲しい。
特殊能力
| 青特殊能力 | 赤特殊能力 |
|---|---|
| 打たれ強さC | ノビE |
| 伸びしろ○ | スロースターター |
| 抜け球 | |
| リリース× | |
| 対ランナー× |
150キロを投げられる出力と190センチの体格は、練習だけで誰でも手に入れられるものではない。その将来性を「伸びしろ○」で表現した。
一方で、リリースはまだ安定しておらず、ストレートも変化球も大きく抜ける。変化球では腕の振りが弱くなり、打者から見ても球種が分かりやすい。
立ち上がりやセットポジションでの不安定さも無視できない。
査定のポイント
新城の査定で中心となるのは、次の二点だ。
190センチの体格から150キロを投げられる、非常に大きな素材。
その素材を投球の中で安定して使う技術が、ほとんど完成していないこと。
球速だけを見れば、高校生投手としてかなり魅力的だ。
ただし、現状は強いストレートを狙った場所へ繰り返し投げられる状態ではない。変化球も握りや種類より先に、同じ腕の振りで投げられるフォームを作る必要がある。
完成度ではなく、数年後の最大値に賭ける投手だと思う。
190センチからさらに伸びる可能性
新城は190センチ84キロ。
マウンドではかなり大きく見えるが、身体はまだ細い。高校生の段階で150キロまで出ており、今後身体に厚みが加われば、球速がさらに伸びる可能性は十分にある。
150キロが完成形という身体ではなく、将来的には160キロを目指していける素材だ。
一方で、現状のピッチングには、体格ほどの力強さを感じない。
長い手足を持っているが、そのエネルギーをボールへ強く伝え切れていない。大きな身体を力任せに振り回していない点は悪くないが、持っている出力を生かす形はまだ作れていない。
良い部分もあるが、フォームの再現性は低い
フォームでは、左手のグラブを身体の内側へ巻き込んで投げている。
身体が早く開き、腕だけで力任せに投げる形ではない。大きな身体を一つにまとめようとしている点は良いと思う。
ただし、全体の再現性は低い。
ストレートも変化球も高めへ大きく抜ける球が多く、逆に引っかけて左下へ外れることもある。リリースの位置が毎回そろわず、ボールの強さと行き先が安定していない。
強い球が来たと思ったら、次の球は勢いを失う。現状は投げている本人も、ボールを完全には管理できていない印象だ。
150キロでも数字ほどの球威は感じない
ストレートは最速150km/h。
数字は大きな魅力だが、150キロという表示ほどの球威を安定して感じるストレートではない。
腕がしっかり振れた時は、高校生相手なら球威で押せている。しかし、抜けたり引っかけたりすることで、ボールの強さそのものが大きく変わっている。
現状は、いつでも強いストレートを投げられる投手ではない。
たまに非常に良い球が来る投手。
その良い一球を、試合の中で何度も再現できるようにする必要がある。
コントロールF|ゾーンには入るが狙えてはいない
新城については、コントロールが良いというスカウトコメントも多く見られる。
ただ、今回確認した試合では、とてもそこまで良くは見えなかった。
大型投手の割に破綻しているわけではなく、大体はストライクゾーン周辺へ投げ込めている。ただし、細かくコースを狙っているというより、ゾーン内でばらけながら球威で勝負している。
ストライクが入ることと、狙った場所へ投げ切れることは別だ。
見た試合だけ極端に乱れていた可能性はあるが、少なくとも映像からは、制球力を売りにできる投手には見えなかった。
フォークを本当の武器にできるか
新城の将来を考えるうえで、最も期待したい変化球はフォークだ。
高身長で手足が長く、指も長いタイプの投手は、フォークが強い武器になりやすい。
ただし、現状は平凡な球だ。
引っかけて左下へ早く外れる球が多く、打者も途中でボールと判断できている。ストライクゾーンから落ちる形を作れておらず、空振りを奪う球にはなっていない。
まずはストライクから低めへ制球すること。
そのうえで腕を強く振り、落差を付けたい。
このフォークを本当の決め球へ育てられるかは、新城の将来にかなり影響すると思う。
変化球で腕の振りが弱くなる
変化球全体では、ストレートより腕の振りが弱くなる点が気になる。
ストレートでは腕を振れていても、スライダーやフォークになると置きにいくような投げ方になっている。打者から見ても、変化球だと判断しやすい可能性が高い。
球種の数を増やす前に、ストレートと同じ腕の振りで投げられる形を作る必要がある。
特にスライダーやフォークは、もっと腕を振って投げたい。
今の変化球は、プロの打者をだます段階まで来ていない。
立ち上がりとセットポジションに不安
試合の立ち上がりは不安定だ。
序盤は身体のバランスが悪く、ストレートも変化球もかなりばらける。投げながらフォームを合わせているように見えるため、先発としては立ち上がりから安心して見られない。
さらに、ランナーを背負うと球威も制球も落ちる。
セットポジションではボールが一段とばらけ、狙った場所へ投げて打ち取るというより、相手の打ち損じを待つ厳しい投球になってくる。
高校生相手なら、体格と球速だけで打ち損じてもらえることもある。
プロの打者に、その投球は通用しない。
長所|持っているエンジンの最大値
新城の長所は、言うまでもなく素材の大きさだ。
190センチの身長、長い手足、まだ細さを残した身体から、すでに150キロを記録している。
身体作りが進み、フォームの中で力を伝えられるようになれば、球速も球威も大きく伸びる可能性がある。
投手としての完成度が高いわけではない。
それでも、完成した時の最大値を想像させるだけのエンジンを持っている。
そこは高く評価したい。
課題|投球のほぼすべてを作る必要がある
課題は一つではない。
身体を作り、フォームを固め、リリース位置を安定させる。
ストレートを毎球同じ強さで投げられるようにし、変化球でも腕の振りを落とさない。
フォークの制球と落差を改善し、緩急に使える遅いカーブも覚えたい。
立ち上がりとセットポジションでの投球も見直す必要がある。
現時点では、投手としての完成度はほぼない。
ストレート、変化球、制球、フォームのすべてを、プロ入り後に一から作っていく投手だ。
プロでの役割イメージ
プロ入り後は、まず基礎トレーニングによる身体作りとフォーム作りから始めたい。
すぐに二軍のローテーションへ入れ、試合で結果を求める段階ではない。
高卒でプロへ進むなら、少なくとも4年は様子を見る覚悟が必要だと思う。1年目や2年目の成績だけで、成功か失敗かを判断する投手ではない。
将来的には、体格と球速を生かした先発右腕へ育てたい。
救援起用も考えられるが、まずは安定して強い球を投げられるフォームを作り、長いイニングを投げるための土台を整えることが先になる。
誰タイプ?
選手タイプは、北海道日本ハムファイターズの達孝太。
現時点で同じ能力という意味ではない。
大型右腕で、将来的な出力の高さを期待できること。完成した投手としてではなく、何年かかけて育てる素材として評価される点が近い。
新城は達以上に、投球全体を一から作る必要があると思う。
今の投球をそのままプロへ持ち込む選手ではなく、数年後にどこまで大きくなれるかを見る投手だ。
持っている最大値に賭けるタイプとして、達が最もしっくりきた。
ドラフト指名予想
新城は高卒でのプロ入りを希望している。
指名ラインは、5位以下の支配下下位から育成指名との境目だと思う。
190センチで150キロという素材だけを見れば、他球団に取られる前に支配下で押さえたい球団があっても不思議ではない。
一方で、投手として形になるまでにはかなり時間がかかる。支配下の枠を使って待てるかは、球団によって判断が分かれそうだ。
育成指名になった場合は、そのままプロへ進むことだけが正解ではない。
大学へ進学し、身体とフォームを作りながら実戦経験を積む選択肢もある。育成ならプロ入りを見送る決断も必要だと思う。
まとめ
新城楓雅は、190センチの身体から最速150キロを投げる大型右腕だ。
身体はまだ細く、今後の成長次第では160キロを目指せるほどのスケールを持っている。
ただし、現状はフォームの再現性が低く、ストレートの強さも安定していない。変化球にもプロでそのまま使える球はなく、立ち上がりやランナーを背負った場面では球威と制球がさらに落ちる。
投手としての完成度はほぼない。完全に素材として見るピッチャーだ。
それでも、190センチと150キロというエンジンは、教えれば簡単に手に入るものではない。
完成まで何年も待つ覚悟で、その大きな将来性に賭けたい。
まさに、未完の150キロエンジンだ。


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