的場史玖|2026年ドラフト候補査定|天理大の軟投派右腕をどう見るか

2026年ドラフト候補

天理大学・的場史玖は、変化球を低めに集めながら試合を作るまとまり型の右腕。
球速は最速148km/hで、コントロールとスタミナも一定水準にあり、大学レベルでは先発として試合を作れる投手だと思う。

ただし、プロ候補として見ると評価はかなり厳しい。
まとまりはあるが、プロで通用する決め手に欠ける。ストレートで押し込めるタイプではなく、空振りを取れる絶対的な変化球もないため、上のカテゴリーではかなり危ない投手という見方になる。

現時点での指名順位予想

予想:下位指名〜指名漏れ候補

的場は、現時点では支配下指名となるとかなり厳しい評価になる。

大学ではまとまっている投手に見える。
右打者のアウトローへの制球は良く、変化球を低めに集める意識もある。ただ、それだけでプロの打者を抑えられるかと言われると、かなり疑問が残る。

プロ入りを狙うなら、まずは体を強くしてストレートの出力を上げること。
そして、良い球と悪い球の差を小さくすることが必要だと思う。現状では、下位指名でワンチャンスあるかどうか、もしくは社会人で再評価を狙う方が現実的に見える。

※評価は記事作成時点のものです。

基本プロフィール

項目内容
選手名的場史玖
所属天理大学
ポジション投手
投打右投右打
最速148km/h
フォームスリークォーター
適性先発◎/救援○
選手タイプ岡野祐一郎

能力査定

球速コントロールスタミナ
148km/hCC

変化球

球種
ストレート
Dカーブ
カットボール
フォーク
縦カット
スラーブ

特殊能力

特殊能力
対ピンチB
打たれ強さC
原点制球○
ノビE
対左打者E
シュート回転
抜け球
逆球
一発
乱調
変化球中心

査定のポイント

今回の査定は、アマチュア基準で能力を表現している。選手の特徴が分かりやすくなるように能力化しており、実際のゲーム査定を予想するものではない。

的場史玖の評価で一番難しいのは、制球型に見えるが、実は失投の質がかなり危ないこと

コントロールは悪くない。
特に右打者のアウトコースへの制球は良く、ストライクとボールの出し入れが狙ってできている。いわゆる「原点」と呼ばれるアウトローへの制球は、的場の大きな長所だと思う。

ただし、総合的な制球をBに置けるほどではない。

アウトローへ丁寧に投げられる一方で、逆球、抜け球、高めに浮いた球、真ん中に入る球がかなり目立つ。
良いコースへ行く球と、危ない失投の差が大きい投手だ。

そのため、コントロールはC評価。
原点制球○で長所を表しつつ、逆球、抜け球、一発、乱調といった赤特殊で危うさも強めに表現している。

投球評価:変化球で低めに集めるが、決め手は弱い

的場のストレートは、基本的にはきれいな球筋。

ただし、球速はだいたい140km/hそこそこで、表示以上に速く見えるタイプではない。
シュート回転する球もあり、真っすぐで打者を押し込めるイメージはあまり湧かなかった。ノビEはこの部分の評価になる。

体格はまだ細く、腕の長さもあるため、出力が上がる余地はある。
ただ、肩を使ったアーム投げ気味のフォームに見えるため、球速が伸びたとしても、球質まで一気に良くなるかは別問題だと思う。

変化球は多い。

カーブは縦のカーブで、投球割合もそれなりに多い。
スライダーは横系のスラーブ気味だが、キレで空振りを取りにいくというより、カウントを整える球に見える。

一番信用できるのはカットボール。
130km/h中盤でコントロールが良く、大事な場面で頻繁に選択している。右打者の外へ出し入れでき、左打者のインコースにも投げ込めている点は評価したい。

縦カットも面白い。

横のカットとは変化方向が違い、下に落ちる球として使っている。
右打者の外へ、横にも縦にも動かせるところは、的場の投球の中では一番プロっぽく見える部分かもしれない。

フォークは、真下に落ちるタイプというより、曲がりの大きい高速シンカーのような球。
右打者方向への変化成分がある落ち球で、普通のフォークとは少し印象が違う。

変化球自体は悪くない。
ただ、この球種構成でプロを抑えられるかと言われると、かなり疑問が残る。

長所

アウトローへの制球

最大の長所は、右打者のアウトローへの制球。

的場は、アウトコースにストライクとボールを出し入れする技術がある。
この部分だけを見れば、コントロールBでも良さそうに見える場面はある。

原点制球○は、的場の良い部分を表すために付けた能力。
プロで評価される可能性があるとすれば、まずこのアウトローへの投げ分けだと思う。

変化球を低めに集める意識

的場は、カウントが悪くなっても雑に真ん中へストレートを投げ込むタイプではない。

ランナーを出しても、変化球を低めに集めながら、コースへ粘り強く投げている。
その姿勢は対ピンチB、打たれ強さCで評価した。

大学レベルでは、こういう丁寧さで試合を作れる投手だと思う。
先発として大崩れしにくいように見える部分は、的場の長所になる。

カットボールの使い方

横のカットボールは、的場の中ではかなり信頼できる球。

右打者の外に出し入れできるし、左打者のインコースにも投げ込める。
打者の左右を問わず使える変化球があるのは良い。

縦カットも含めて、右打者の外へ複数の動きを見せられるのは面白い。
この部分は、的場の投球で一番伸ばしたいところだ。

先発としてのまとまり

大学レベルでは、先発として試合を作れる投手。

コントロールC、スタミナCで、変化球を中心に組み立てる。
派手さはないが、低めに集めてゲームメイクする力はある。

ただし、これはあくまで大学レベルでの評価。
プロで同じことができるかは、かなり慎重に見たい。

課題

ストレートの弱さ

一番の課題は、ストレートの力不足。

最速148km/hという数字はあるが、実戦では140km/h前後の球が中心で、球速表示以上に速く見えるタイプではない。
プロの打者を押し込める真っすぐには見えず、この球を武器にして上のレベルで勝負するのは厳しいと思う。

変化球中心で組み立てるにしても、ストレートに怖さがないと、変化球も見極められやすくなる。
まずは体を強くして、真っすぐの出力を上げたい。

危ない失投

的場の一番怖いところは、明確な失投が多いこと。

粘って投げてはいるが、真ん中に入る球や高めに抜ける球が目立つ。
しかも、的場は球威で押し込める投手ではないため、多少甘くてもファールで逃げられる、高めに浮いても空振りを取れる、という逃げ方ができない。

天理大のリーグレベルでは見逃してもらえる失投でも、上のカテゴリーでは一振りで仕留められる。
ここはかなり厳しく見た方がいい。

決め球不足

変化球は多いが、プロで空振りを取れる決め球が見当たらない。

カットボールは悪くない。
縦カットも面白い。
フォークも変化はある。

ただ、どれもプロの打者から三振を奪う明確な武器とまでは言い切れない。
先発するにもリリーフするにも、決め球がないのはかなり大きな課題になる。

リーグレベルを考えた評価

阪神大学リーグのレベルを考えると、成績や試合運びをそのまま高く評価するのは危険だと思う。

その中で試合を作れていても、プロで通用する力のある球が見当たらないのは大きなマイナス。
「大学ではまとまっている好投手」と「プロで通用する投手」は別物として見たい。

乱調の怖さ

乱調も付けている。

普段は丁寧に投げているように見えても、崩れると一気に持っていかれる怖さがある。
短いイニングで打ち込まれた内容も含めて、悪い時の落ち方はかなり気になる。

良い時と悪い時の差を小さくすること。
これも上のカテゴリーを目指す上では大事なテーマになる。

プロでの役割イメージ

現状では、プロでの役割をはっきり描くのはかなり難しい。

先発するにも、リリーフするにも、球の力が足りない。
空振りを取れる決め球もなく、今のままではプロで1イニングを抑えるイメージもあまり湧かなかった。

もしプロを目指すなら、まずは体を強くしてストレートの出力を上げること。
その上で、カットボールや縦カットを武器として磨き、良い球と悪い球の差を小さくしたい。

現時点では、即プロで勝負するより、社会人で出力と再現性を上げてから再評価を狙う方が現実的かもしれない。
まとまりだけではなく、上のレベルで通用する武器を作れるかが鍵になる。

誰タイプ?

選手タイプは岡野祐一郎

大学レベルではまとまりがあり、変化球を使いながら試合を作れる右腕。
ただし、プロで押し切る球威や絶対的な決め球があるタイプではなく、制球と組み立てで勝負する投手という意味で、岡野祐一郎のイメージが近い。

ただ、現時点では岡野のようにプロで一軍戦力として計算できる完成度までは見えない。
的場の場合は、まとまりの中にかなり危うさがある。

アウトローへの制球は良い。
でも、危ない失投も多い。
この両方がある投手として見たい。

まとめ

的場史玖は、天理大学のまとまり型右腕。

右打者のアウトローへの制球、変化球を低めに集める意識、カットボールの使い方など、大学レベルでは先発として試合を作れる投手だ。
コントロールC、スタミナCで、丁寧に投げようとする姿勢もある。

一方で、プロ目線ではかなり厳しい評価になる。
ストレートの力不足、決め球不足、危ない失投の多さ、リーグレベルを考えた時の再現性に不安がある。まとまりはあるが、上のカテゴリーで通用する決め手が見えにくい。

現時点では下位指名〜指名漏れ候補。
上を目指すなら、まずは体を強くしてストレートの出力を上げ、良い球と悪い球の差を小さくしたい。原点を突く制球力は魅力だが、それだけでプロの打者を抑えるのは難しい。ここからもう一段、明確な武器を作れるかに注目したい。

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