東北福祉大学・猪俣駿太は、最速155km/hのストレートを武器にする大型右腕。
ただの剛腕タイプではなく、コントロール、多彩な変化球、投球テンポも備えており、先発・救援どちらでも面白い投手だ。
ストレートの威力はもちろん魅力だが、個人的に評価したいのは、力任せ一辺倒ではないところ。
球威で押し込める強さがありながら、カットボール、フォーク、スローカーブ、チェンジアップなどを使い分けられる。まさに、技巧派要素を持った剛腕投手という見方がしっくりくる。

現時点での指名順位予想
予想:ドラフト2位〜3位候補
猪俣は、大学生投手の中でも上位候補に入ってくる可能性がある投手。
最速155km/hの球速、185cm・90kgの体格、先発でも救援でも使えそうな幅を考えると、かなり魅力は大きい。剛腕タイプでありながら、変化球やコントロールもまとまっているため、単なる素材型ではなく完成度もある。
ただし、今年の大学生投手は有力候補が多い。猪俣も十分上位候補ではあるが、現時点では1位確定級というより、2位から3位あたりで評価したい。全国舞台や今後のアピール次第では、さらに順位を上げてもおかしくない。
※評価は記事作成時点のものです。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 猪俣駿太 |
| 所属 | 東北福祉大学 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投左打 |
| 身長・体重 | 185cm・90kg |
| 最速 | 155km/h |
| フォーム | オーバースロー |
| 適性 | 先発◎/救援◎ |
| 選手タイプ | 西舘勇陽+安楽智大 |
能力査定

パワプロ風査定
| 球速 | コントロール | スタミナ |
|---|---|---|
| 155km/h | B | C |
変化球
| 球種 |
|---|
| ストレート |
| チェンジアップ |
| カットボール |
| 縦スライダー |
| フォーク |
| スローカーブ |
特殊能力
| 特殊能力 |
|---|
| 対ピンチB |
| 重い球 |
| 球速安定 |
| 力配分 |
| 対左打者E |
| スロースターター |
| 牽制× |
| テンポ◎ |
| 直球中心 |
査定のポイント
今回の査定は、アマチュア基準で能力を表現している。選手の特徴が分かりやすくなるように能力化しており、実際のゲーム査定を予想するものではない。
猪俣駿太の最大の魅力は、剛腕投手なのに意外と器用なこと。
最速155km/hの大型右腕と聞くと、どうしても「球は速いけどコントロールは粗い」「素材型で変化球はこれから」というイメージを持ちやすい。
ただ、猪俣はそのタイプとは少し違う。
ストレートには勢いと重さがあり、打者を押し込める威力がある。それでいて、コントロールも大きく崩れるタイプではなく、変化球もかなり多彩。剛球型に見えて、投球の引き出しはかなり多い投手だ。
コントロールはB評価。Cと迷う部分もあったが、四球で大崩れする印象は薄く、剛腕タイプとしては十分まとまっている。細かいコースに投げ分ける精密機械というより、ある程度ゾーンで勝負しながら、球威と変化球で押していけるタイプだ。
スタミナはC評価。体格や馬力だけ見ればBでもいい。ただ、大学で圧倒的に長いイニングを投げ続けているタイプではないため、今回はCに留めた。先発としての能力はあるが、プロでローテーションに入るなら、長いイニングでの再現性がテーマになる。
投球評価:剛腕だが、力任せではない
猪俣のストレートは、かなり魅力がある。
最速155km/hという数字だけでなく、打者を押し込む球威がある。高めに浮く場面はあるが、打者が手を出してくれれば、球の強さでファウルや空振りを取れる。単なるスピード表示以上に、打者目線では圧を感じるボールだと思う。
一方で、高めのボール球を見極められた時は少し苦しくなる。球威で押し込めるからこそ、打者が振ってくれる間は強いが、カウントを悪くすると投球が窮屈になる場面はありそうだ。
変化球はかなり多彩。
速く小さく曲がるカットボール、落差のあるフォーク、緩急を作れるスローカーブ、左打者へのチェンジアップがある。さらに、スライダーも縦と横の2種類を投げているように見える。
長身の剛球投手で、これだけ球種があるのはかなり魅力的。しかも、ただ持っているだけではなく、試合の中でしっかり使えている。カットボールでゴロを打たせることもできるし、フォークや縦スライダーで空振りも狙える。
普段は140km/h前半くらいで力を抑えながら投げて、ランナーが溜まるとギアを上げる。そういう力配分ができるところも評価したい。常に全力で押すタイプではなく、場面に応じて出力を変えられるのは、先発投手としても大事なポイントだ。
長所
ストレートの球威
最大の長所は、やはりストレートの威力。
155km/hという球速に加えて、球に重さがある。打者が差し込まれる場面もあり、アマチュアレベルではかなり強いボールを投げている。
高めに浮いても、打者が振れば押し込める。プロで通用するにはもう少し精度も欲しいが、球威そのものはかなり魅力的だ。
剛腕タイプとしてはコントロールがまとまっている
猪俣は、荒れ球のロマン枠ではない。
立ち上がりに少しバラつく場面はあるが、全体的にはコントロールがまとまっている。四球で自滅するタイプには見えず、変化球も試合で使える範囲に制球できている。
最速155km/hの大型右腕で、これだけまとまっていれば評価は高い。コントロールBは少し甘く見えるかもしれないが、剛腕型としての安定感を考えると、十分この評価に置ける。
変化球のバリエーション
球種の多さも大きな長所。
カットボール、フォーク、スローカーブ、チェンジアップ、スライダー系と、かなり引き出しが多い。
特に、カットボールで打たせる投球ができるのは良い。三振を取るだけでなく、球数を抑えて試合を作る投球にもつながる。
長身右腕でフォークがあるのも分かりやすい武器。そこにカットやカーブで緩急をつけられるため、先発としての組み立てはしやすそうだ。
テンポの良さ
猪俣は投球テンポもかなり良い。
捕手とのサイン決定が早く、どんどん投げ込んでくる。ストライク先行でリズムに乗ると、打者はかなりやりにくい。
テンポ◎はこのあたりの表現。球が速いだけでなく、間合いでも打者に圧をかけられる投手だ。
課題
立ち上がりのバラつき
一番気になるのは、立ち上がりのバラつき。
全体的なコントロールは悪くないが、序盤に球が散る場面がある。ストレートが高めに浮いた時、打者が振ってくれれば球威で押し込めるが、見極められるとカウントを悪くする。
プロでは、ボール球を簡単に振ってもらえない。先発として評価を上げるなら、立ち上がりからゾーン内で勝負できる安定感はもう少し欲しい。
対左打者への対応
対左打者はE評価。
チェンジアップという選択肢はあるが、左打者に対して絶対的に強いという印象まではない。右投手としてプロで先発を狙うなら、左打者への攻め方はかなり重要になる。
外へ逃げる球、内角に差し込む球、落として空振りを取る球。
このあたりをどこまで安定して使えるかで、先発としての完成度は変わってくる。
先発としてのスタミナ実績
スタミナはC評価。
体格や馬力は十分で、Bでもいい雰囲気はある。ただ、実績面を考えると、まだ長いイニングを投げ続ける先発というより、先発も救援もできる投手という見方になる。
プロで先発として育てるなら、6回、7回まで球威と制球を維持できるか。
救援なら短いイニングで一気に出力を上げる形になる。どちらに寄せるかで、育成方針も変わりそうだ。
牽制・細かい投球術
牽制×も付けている。
大きな弱点というより、現時点では投球本体の魅力に比べると、走者を出した時の細かい部分にはまだ伸びしろがあるという評価。プロではクイック、牽制、間合い、フィールディングなど、投球以外の部分もかなり見られる。
球威と球種の多さがあるだけに、こうした細かい部分が整えば、かなり完成度は上がってくる。
プロでの役割イメージ
プロでは、まず先発候補として見たい。
球種が多く、力配分もできるため、先発として試合を作るイメージはある。ストレートで押し込めて、カットで打たせて、フォークや縦スライダーで三振を取れる。引き出しの多さは先発向きだ。
一方で、救援適性もかなりある。
ランナーを背負った場面でギアを上げられるし、不利なカウントでも腕を振って押し込める強さがある。プロ入り後、まずは中継ぎで球威を活かす起用もありそうだ。
理想は、先発として育てながら、チーム事情によってはリリーフでも使える投手。
起用の幅が広いという意味でも、ドラフトでは評価されやすいタイプだと思う。
誰タイプ?
選手タイプは西舘勇陽+安楽智大。
西舘のように、投球としてまとまっている部分がある。そこに、安楽智大っぽい剛球感を少し足したようなイメージだ。
ただ、猪俣は完全なパワー一辺倒ではない。
変化球の数が多く、カットボールで打たせる投球もできる。力で押すだけではなく、投球の幅もある。
そのため、単純な剛腕投手というより、西舘をさらに剛球寄りにした大型右腕という見方が近い。プロでどちらの要素が強く出るかは、起用法によって変わってきそうだ。
まとめ
猪俣駿太は、最速155km/hのストレートを持つ大型右腕。
ストレートの球威があり、変化球も多彩。さらに、コントロールやテンポも悪くなく、剛腕タイプとしてはかなり完成度が高い。先発でも救援でも使えそうな幅があり、ドラフト候補としての魅力は十分だ。
一方で、立ち上がりのバラつき、対左打者、先発としてのスタミナ実績、牽制などの細かい部分には課題もある。
プロで先発として伸ばすのか、リリーフで出力を活かすのか。ここは球団の評価によって分かれそうだ。
現時点ではドラフト2位〜3位候補。
全国舞台でさらに評価を上げれば、1位指名にかなり近づく投手だと思う。


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