末吉良丞は、沖縄尚学の左腕として昨年夏の甲子園優勝を経験した、2026年ドラフト候補の中でも注目度の高い投手。
左のスリークォーターからキレのあるストレートとスライダーを軸に試合を作るタイプで、単なる素材型というより、すでに高校生として勝ち方を持っている投手だと思う。
一方で、最後の夏は肘の不調もあり、ドラフト評価は状態面によって大きく変わりそうな選手でもある。

現時点での指名順位予想
予想:ドラフト1位〜2位候補
万全で昨年のパフォーマンスを見せられるなら、ドラフト1位の12人に入ってもおかしくない投手。
ただし、現状では肘の状態が不透明なため、個人的には2位前後が現実的なラインかなと思う。
※評価は記事作成時点のものです。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 末吉良丞 |
| 所属 | 沖縄尚学 |
| 学年 | 高校3年 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 左投左打 |
| フォーム | スリークォーター |
| 適性 | 先発◎/救援◎ |
| 選手タイプ | 宮城大弥 |
能力査定

パワプロ風査定表
| 項目 | 査定 |
|---|---|
| 球速 | 150km/h |
| コントロール | D |
| スタミナ | B |
| 先発適性 | ◎ |
| 救援適性 | ◎ |
変化球
| 球種 | 評価 |
|---|---|
| ストレート | キレのある球質。特に左打者のアウトローは特筆 |
| スライダー | 投球の中心。左打者への外逃げ、フロントドア気味の使い方が良い |
| スクリュー | 左腕らしい逃げ球として使用 |
| 縦スライダー | 右打者の外へ落とす球。使い方はチェンジアップに近い |
| スプリット | 補助球種 |
| スローカーブ | 緩急用 |
特殊能力表
| 特殊能力 | 評価 |
|---|---|
| 強心臓 | 甲子園決勝のプレッシャーでも浮足立たないメンタル |
| クイックC | 足の上げ方や間合いを変え、走者がスタートしにくい |
| 打たれ強さB | 多少打たれても投球が大きく変わらない |
| 回復B | 下級生から主戦で投げてきたタフさ |
| 奪三振 | スライダー、縦スラで空振りを取れる |
| 内角攻め | 右打者にも左打者にもインコースを攻められる |
| 根性 | 長いイニングを投げ切る土台の強さ |
| 闘志 | 内側に熱さを持つタイプ |
| ポーカーフェイス | ピンチでも淡々と投げられる |
| 抜け球 | 右打者のアウトハイ方向へ抜ける球が多い |
| 変化球中心 | スライダーを軸にした組み立て |
| 人気 | 甲子園優勝投手としての知名度 |
査定のポイント
末吉の評価で一番大きいのは、高校生左腕としてすでに投球の形があること。
左のスリークォーターから、少しインステップ気味に投げ込むフォーム。左腕らしい角度があり、打者から見るとかなり嫌な見え方をする投手だと思う。
特に左打者に対しては、外へ逃げる球と内側から入ってくる球の両方がある。ここはかなり厄介。
単に球が速い左腕ではなく、スライダーを軸にしながら、打者の内外を使って試合を作れるところが末吉の強みだと思う。
ストレート評価
ストレートは150km/hまで出ていて、ただ速いだけではなくキレもある。
特に良いのは、左打者のアウトローに決まるストレート。あの球は末吉の投球の中でも特筆ものだと思う。
左腕の外角低めにキレのある真っすぐが来ると、高校生レベルではそう簡単に対応できない。プロを見据えても評価したいボールだと思う。
ただし、末吉は真っすぐでゴリ押しするタイプではない。投球の中心はあくまでスライダー。ストレートはそのスライダーを活かすための重要な武器という見方になる。
変化球評価
末吉の投球はスライダー中心。
左打者にはスライダーをかなり多く使っていて、外へ逃げる球だけではなく、フロントドア気味に内側から入れる球も投げている。
左対左で外に逃げるスライダーだけなら、打者もある程度頭に入れやすい。ただ、内側から入ってくる球があると簡単には踏み込めなくなる。
右打者にもスライダーを使っていて、さらに縦スライダー系の球もある。
この縦スラは、右打者の外へ逃がすように使っている球。球種としては縦スライダーと見たが、使い方としてはチェンジアップに近いイメージ。
右打者の外へ落として、芯を外したり空振りを取りにいく球として使っている。このあたりは、高校生としてかなり投球の形が出来ていると思う。
制球評価
高校生として見れば、末吉の制球は十分。
フォアボールも少なめで、試合を壊すような荒れ方をする投手ではない。見ていても、ノーコンという感じではない。
ただし、プロ目線で見ると細かい制球はまだ無い。
狙ったところにビタビタ投げ分けるタイプではないし、特に気になるのは抜け球の多さ。
右打者のアウトハイ方向へ抜ける球が多く見られていて、高校生相手なら助かる場面もあるが、プロ相手にあの辺へ甘い球が行くと、一発で仕留められる可能性がある。
荒れているというより、抜ける時が危ないタイプ。
制球そのものは高校生として十分だが、プロで先発として考えるなら、抜け球と細かいコマンドはこれからの課題になる。
スタミナ評価
スタミナ面は末吉の大きな武器。
下級生の頃から主戦として投げていて、完投も非常に多い。長いイニングを背負ってきた経験値はかなりある。
体格もガッシリしていて、下半身もしっかりしている。丸太を担いで走るトレーニングをしていたという話もあり、いかにもタフな沖縄の投手という感じがする。
150球を超えても急に球の力が落ちる感じが少なく、長いイニングを淡々と投げ続けられる。
高校生にスタミナB評価は滅多に付けないが、末吉のスタミナ面はBレベルで見ていいと思う。
クイック・走者対応
ランナーを出した時の投球も良い。
クイックは単純に速いだけではなく、ボールを持つ長さ、足の上げ方、足を上げるスピードを変えながら工夫して投げている。
ランナーからするとスタートしにくいタイプだと思う。
高校生でそこまで走者を意識して投げられるのは、投球センスとして評価したいところ。
メンタル評価
末吉の最大の魅力は、メンタル面かもしれない。
マウンド上ではかなり落ち着いていて、ランナーが溜まっても動じない。気負って投げ急ぐ感じも少ない。
昨夏の甲子園決勝の終盤、プレッシャーのかかる場面でリリーフ登板しても、まったく浮足立っていなかった。
普通の高校生ならかなり硬くなりそうな場面で、淡々と自分の球を投げられる。あの投球を見ると、強いハートの持ち主と見ていいと思う。
まさに、マモノ知らずの強心臓左腕。
一方で、ただ淡々としているだけの投手でもない。勝負どころでは大きくガッツポーズを見せるし、地元の高校で全国の強豪を倒したいという思いで一般入試で沖縄尚学に来た、根性のある選手でもある。
表情は静かだが、内側はかなり熱いタイプ。
ポーカーフェイスと闘志を両方付けたくなる投手だと思う。
長所
末吉の長所は、まず高校生左腕として投球の形がかなり出来ていること。
150km/hのストレート、左打者のアウトローへのキレ、スライダー中心の組み立て、右打者への縦スラの使い方。どれも高校生としてかなりレベルが高い。
さらに、下級生から主戦として投げてきたスタミナと経験値も大きい。
そして何より、大舞台で動じないメンタル。
甲子園決勝の終盤でも浮足立たず、ピンチになっても投球のテンポや表情が大きく変わらない。
高校生投手として、かなり多くの武器を持っている選手だと思う。
課題
一番の課題は、抜け球の多さ。
特に右打者のアウトハイ方向へ抜ける球は、プロでは明確なリスクになる。高校生相手なら助かっていた球でも、プロ相手なら一発で仕留められる可能性がある。
もう一つは、細かいコマンド。
高校生として制球は十分だが、プロで先発としてローテーションを狙うなら、狙ったところへ投げ切る精度はもう一段階必要になる。
そして最大の不安材料は、肘の状態。
最後の夏は肘の不調により控え投手扱いで、エースナンバーは新垣が背負う形になっている。下級生の頃からかなり投げてきた投手だけに、ここはかなり心配。
今年4月の代表合宿では150km/h近い球を投げていたようなので、軽傷であることを願いたい。
プロでの役割イメージ
基本は先発左腕として育てたい。
スタミナがあって、スライダー中心に試合を作れて、メンタルも強い。将来的にはローテーションを狙える素材だと思う。
左打者への強さやピンチで動じないメンタルを考えると、リリーフでも使える要素はある。
ただ、末吉の良さは長いイニングを淡々と投げられるところ。
まずは先発で見たい投手だと思う。
誰タイプ?
宮城大弥タイプ。
もちろん、宮城ほど完成度が高いわけではない。
ただ、沖縄の左腕、スライダー中心の組み立て、マウンドでの落ち着き、大舞台で自分の投球ができるところ。このあたりはかなり近いと思う。
宮城ほど制球と投球術が完成されているわけではないが、左腕として試合を作る形とメンタルの強さは近い。
末吉は、荒さを残した宮城大弥タイプとして見たい。
まとめ
末吉良丞は、高校生左腕としてかなり評価の高い投手。
ストレートのキレ、スライダー中心の組み立て、長いイニングを投げられるタフさ、そして甲子園でも動じない強心臓。これだけ武器が揃っている投手はなかなかいない。
一方で、抜け球と肘の状態は明確なリスク。
特に肘の不安はドラフト順位を大きく左右すると思う。
万全ならドラフト1位級。
現状では2位前後。
健康面さえクリアなら、かなり高く評価したい左腕だ。


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