横浜高校の織田翔希投手は、最速154キロを誇る世代屈指の右腕だ。
186センチ80キロの長身細身で、オーソドックスなオーバースローから140キロ台中盤から後半のストレートを安定して投げ込む。下級生の頃からドラフト1位候補として注目されてきたが、現時点では完成度よりも将来性を重視して評価したい投手だと思う。
高校生投手の中では間違いなくトップクラス。ただし、1位指名の枠を使ってまで獲得したい圧倒的な完成品かというと、そこまでは評価していない。

現時点での指名順位予想
ドラフト外れ1位
上記はあくまで「予想」
個人的な評価感としては、2位の中盤から後半くらいが妥当な順位と見ている。
高校生としては非常に高い評価だが、現時点の実力だけでなく、今後の体づくりや球質の向上を見込んだ将来性込みの評価となる。
※評価は記事作成時点のものです。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 織田翔希 |
| 所属 | 横浜高校 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 186cm・80kg |
| 最速 | 154km/h |
| フォーム | オーバースロー |
| 適性 | 先発・救援 |
能力査定

パワプロ風査定
| 能力 | 評価 |
|---|---|
| 球速 | 154km/h |
| コントロール | C |
| スタミナ | E |
変化球
| 球種 | 変化量 |
|---|---|
| カットボール | 2 |
| サークルチェンジ | 2 |
| Dカーブ | 3 |
| フォーク | 1 |
特殊能力
| プラス能力 | マイナス能力 |
|---|---|
| ノビC | 対左打者E |
| クイックC | 回復E |
| 球速安定 | 抜け球 |
| 対強打者○ | 対ランナー× |
| 速球中心 |
査定のポイント
織田は、細身の体格から力任せに投げ込むタイプではなく、スムーズなフォームで高い球速を出せる投手だ。
まだ体の線は細いが、フォーム自体には大きな問題が見られない。今後体ができてくれば、球威やスタミナも自然に伸びてくる可能性がある。
一方で、最速154キロという数字だけを見て、ストレートだけで圧倒する投手と考えるのは少し違う。
高校生としては非常に質の高いストレートだが、高校トップクラスの打者を力だけでねじ伏せられるほどの絶対的なボールではない。変化球をより効果的に使いながら、ストレートを生かしていく投球が必要になると思う。
ストレート
最速は154キロ。試合の中でも140キロ台中盤から後半を安定して計測している。
単発で速い球を投げるだけではなく、ある程度の球速を維持できる点は高く評価したい。高校生基準であれば、ノビCを付けてもよい質のストレートだと思う。
ただし、現状はストレート中心の配球が少し強すぎる印象もある。
打者を力で押し切れる場面は多いものの、より高いレベルを見据えるなら、ボール球でもよいので遅い変化球を見せ、打者の目線やタイミングを動かしたい。
変化球を増やすことで、140キロ台後半のストレートがさらに生きてくるはずだ。
特徴的なカーブ
織田の変化球で最も特徴的なのが、120キロ前後の縦カーブだ。
一般的な緩いカーブというより、縦のスライダーとカーブの中間に近い軌道で、ググッと縦に割れるように落ちていく。
しっかりと落差があり、空振りも取れるため、現在持っている変化球の中では最も明確な武器だと思う。
現状は投球割合がそれほど多くないが、もっと積極的に使ってもよい。ストレートとの球速差もあり、緩急を付ける球として非常に有効だ。
その他の変化球
カットボールは、スライダーとの判別が難しい小さな変化をする球だ。
大きく曲げて空振りを取るというより、ストレートの軌道から少しずらし、芯を外す目的で使用しているように見える。
サークルチェンジは横方向へスライドするような変化があり、主に左打者の外角へ投げている。ただし、現時点では左打者を完全に抑え込める決め球にはなっていない。
フォークは少しシュートするように落ちるが、落差が小さく、低めにもあまり決まっていない。
投球割合はかなり少ないものの、真ん中付近へ入れば長打につながりかねない球だ。クオリティが上がるまでは、無理に使わない方がよいと思う。
球種を増やすことよりも、まずはカーブやチェンジアップなど、現在使える球の完成度を高めたい。
制球力
制球力は高校生としてかなり高いレベルにある。
試合によっては高めに浮く球が目立つこともあるが、四球は少なく、特にアウトコースへの投球はまずまず信用できる。
最速154キロの速球派ではあるものの、荒れ球を球威で押し込むタイプではない。コントロールCを付けられるだけの安定感は持っている。
一方、ランナーを背負ってクイックになると、球速や球威が落ちる場面が見られる。
フォームをまとめようとする意識が強くなるのか、腕の振りや体の使い方が少し小さくなっているように見える。走者を置いた状態でも通常時と同じ出力を再現できるかは、今後の課題となる。
対強打者への投球
相手の主力打者や、前の打席で打たれた打者に対しては、明確にギアを上げて投げ込んでいる。
勝負するべき打者を意識し、出力を上げられる点はエースらしい。
まだ細身で発展途上の投手だが、マウンド上で相手に向かっていく気持ちは持っている。対強打者○は、そうした投球姿勢を表した査定だ。
スタミナ評価
スタミナはEとしているが、単純に長いイニングを投げられないという評価ではない。
100球以上を投げる試合もあり、横浜高校のチーム方針として継投を前提にした起用が多いことも影響している。
昨年までは一学年上に奥村頼人が在籍しており、織田は奥村に後ろを任せられる中で、下級生エースとして投げてきた。
奥村の存在は織田にとって大きかったと思う。今年は本当の意味で、自分がチームの最後まで背負う立場になる。
フォームに大きな問題は見られないため、今後体ができてくれば、先発として投げる体力も自然と付いてくるだろう。
1年生時の衝撃と現在地
織田は1年生の頃から大きな注目を集めてきた。
もちろん当時から成長しているが、最初に受けた衝撃と比べると、期待したほど急激な成長曲線は描いていない。
下級生の頃からドラフト1位候補として扱われてきたため、見る側の期待値が高くなりすぎている面もあると思う。
今季は以前よりやや調子を落としているように見える試合もあった。それでも、高校生投手の中ではトップクラスであることに変わりはない。
夏の予選では打球を受けて打撲したが、大勢に影響する状態ではなさそうだ。横浜高校が勝ち進めば、エースとして登板していくだろう。
春から夏にかけてどれだけ成長したかは、ドラフト評価を左右する大きな確認材料となる。
ドラフト1位評価について
織田は下級生の頃から、スカウトを中心にドラフト1位候補として名前が挙がってきた。
実際に1位で指名される可能性はあると思う。
ただし、個人的な評価は2位の中盤から後半だ。
松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大、藤浪晋太郎のように、高校時代からプロでもすぐに活躍できそうな、数年に一人レベルの圧倒的なパフォーマンスを持つ投手ではない。
もちろん、高校生でドラフト2位評価であれば十分に非凡だ。
ただ、現時点の実力だけで1位の枠を使いたい投手というより、体ができた後の成長を期待し、将来性を重視して高く評価する投手だと思う。
プロでの役割イメージ
プロ入り後は、すぐに一軍の先発ローテーションへ入るというより、二軍で体づくりと変化球の精度向上に取り組む形が自然だ。
フォームはスムーズで、ストレートの球速も安定している。制球力も高校生として高いため、先発投手として育成する土台は整っている。
今後のポイントは、体重と筋力を増やしながら、現在のフォームの良さを維持できるかどうか。
さらにDカーブを明確な決め球へ育て、左打者へのチェンジアップやカットボールの精度が上がれば、先発ローテーションを狙える投手になる可能性がある。
誰タイプ?
選手タイプは岸孝之とした。
長身細身の体格から、きれいなフォームでストレートを投げ込み、制球力と縦のカーブを生かしていく投球には共通するイメージがある。
もちろん、現時点の織田が岸ほど完成された制球力や再現性を持っているという意味ではない。
あくまで、将来的に目指してほしい投手像としての比較だ。
また、実力と前評判のバランスは、今朝丸裕喜と重なる部分がある。
今朝丸も高校時代は高い評価を受けていたが、絶対的な1位候補というより、将来性込みでドラフト2位なら妥当という印象だった。
今朝丸はフォークが特徴的だったのに対し、織田は縦に割れるカーブを武器としている点が異なる。
進路にも注目
織田は北九州出身で、地元のソフトバンクが相当高く評価していると見られている。
国内プロ入りとなれば、相思相愛の指名になる可能性もありそうだ。
一方で、高卒で海外へ進む可能性も残されている。
米球団が日本の高校生を早い段階から獲得しようとする動きが強まる中、織田にも海外から大きな注目が集まっている。
まずはプロ志望届を提出するのか。国内球団を選ぶのか、それとも海外へ進むのか。
本人と家族がどのような判断を下すのかも、夏の投球と合わせて注目したい。
まとめ
織田翔希は、最速154キロのストレート、縦に割れるDカーブ、高校生として高い制球力を持つ本格派右腕だ。
一方で、現時点ではドラフト1位の枠を使って獲得したい圧倒的な完成品とは見ていない。
まだ体の線が細く、変化球やランナーを背負った際の投球にも課題が残る。だからこそ、今後の体づくりによって大きく伸びる可能性がある。
現時点の評価はドラフト2位中盤から後半。
完成度ではなく、将来性を重視して評価したい高校生右腕だ。


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